⑤「(登山用)テント」について考えてみた

Contents(目次)

1.登山用テント 何で選ぶか?

  • “重量!” 何より一番大事かな(基本性能が揃っていることが前提で)。
  • だって、それ担いで歩くなら、軽い方が良いに決まってる!
(いらすとや フリー素材)

2.悩みどころは? ⇒ テントの大きさ

  • 私は、テントの大きさで悩みました… 重量を優先すると、当然ですがテントは小さい方が軽くなる傾向にあります。快適性を重視するなら、広い方がよく、そうすると一般的に重量が重くなります。⇒ 高価なテントには、広さと軽量性を兼ね備えたものもあります。
  • テントの長辺は、だいたい2m前後の長さです。で、短辺が使用人数により異なり、一人用はだいたい90cm前後となります。ほぼ畳1畳分ですね(畳の大きさは、90×180cm)。で二人用は幅が1.5倍の140cm前後となります。
  • 私は結局、二人用サイズのテントを購入しました。少し重量を犠牲にしても、広い方が良かったので。この点は後悔していません。
  • テント泊の場合、テントの中には、人以外に荷物を入れます(当たり前ですが…)。この荷物の量が、結構な量になります。この荷物は人が寝そべった状態に並べるように置きますので、横にもう一人いるくらいの量となります。つまりは人で考えた場合には、だいたい一人分の人と荷物で、人が二人入る程度の ボリュームとなります。その上で広さを考えてみた場合、90cmは私には少し手狭だと感じたので、二人用にしました。
  • 当時、あこがれはやはりダンロップのテントでしたが、さすがに高価で買えませんでした。で、ヨーレイカのテントを買いました。二人用で2.8㎏、居住性と重量を考えての選択でした。
  • ソロ、あるいは一人ずつテントを担ぐなら、また狭いのが気にならないのなら、一人用テントですね。メリットは何より軽さです。で、二人用のメリットは、当たり前ですが、二人でも使えるということ。ここでも大は小を兼ねるので、重量が少し重くても構わないのであれば、二人用も選択肢の中に入れてみてください。

3.テントの選び方

  • テントは、なかなか実際に張ってみて試用するのが難しい道具だと思います。このため、ネット等で情報を集め選ぶしか無いように思います。
  • 最近のテントは設営のしやすさが伴っているのが前提となっているようですが、昔から言われているポイントを書き出してみます。
  • 「自立式が良い」 自立式テントは、ポールとテントを組み立てるだけで自立します(ドーム型)。自立式の方が一般にテントの設営が楽です。自立式でないものは、ペグ+ロープを張ることでテントが立ちます。自立式の方が重量的には若干重くなる傾向にありますが、現在のテントは性能が向上しており、自立式でもさほど気にする重さではないと思います。
  • 「X型フレーム(ポール)」  自立式テントの場合、最もオーソドックスなのがXフレーム構造ですが、シンプルで組み立てやすい(ドーム型)。テントに求められる性能は、“軽さ”以外に、“居住性(広さ×高さ)”、“耐風性能”、“耐雨(防水)性能”、“設営のしやすさ”等があります。これらを兼ね備えるため、メーカー各社はいろんなフレーム構造のテントを発売していますが、Xフレームが定番です。あとは情報収集と好みで選んで下さい。
  • 「フレーム(ポール)への取付方法」  ポールとテントの固定方法は、ポールにフックで引っ掛けるタイプが、簡単で手間がかかりません。テントのスリーブ内にポールを通すタイプの方が少し手間がかかります。
  • 「フライシートは全面を覆うタイプ」  現在では、防水透湿性素材のシングルウォームテントも発売されています。このメリットは、軽量性。私は使用経験が無いので、どうなのか? 分かりませんが、フライシートを使用するテントの場合には、フライシートが一部ではなく、下部まで全体を覆うタイプのものをお勧めします。テントの生地は傘と一緒で、完全防水ではありません。なので布地を裏側に接触させておくと、水分が染みます。テントは狭いので、壁部分にはどうしても寝袋やザック等が接触しますので、フライシートがある方が、テント本体の生地の濡れが抑えられ、雨の日でも快適に過ごせます。また、フライシートがあると、雨の中でもテント本体の方は一部開けておくことも可能となります。

4.テント設営

  • 「ロープは面倒でも張っておいた方が無難」  自立式テントの場合、テントは自立しますが、そのままでは風に弱く、基本はロープを張りましょう。翌日も間違いなく風が無いのであれば、ロープは張らない場合もありますが、テントに滞在する時間は結構長いので、夜中に風が出てきた場合、ロープを張っていないと安心して寝れません。ロープは張っておいた方が無難です。フライシート使用時は、ロープを張るのが前提となります(テントの種類により異なります)。
  • 「ペグが使えない場所がある」  山によっては、土が少なく岩肌にテントを張る場合があります。この場合、ペグが地面に打てないので、大き目の石等にロープを括り付けて張ることになります。
  • 「平面でない場所がある」  また、山行によっては、テント設営場所が狭い等、傾斜地の場合があります。この場合は、テントを張る向きを良く考えて設営しましょう。私は、高い方を頭にして寝れる向きで設営していました。

5.テントのメンテナンス

  • 日常的に行う必要があるのは、防水処理です。本来はテント用に販売されている防水剤を生地に塗ります。本格的なものは、ハケで防水剤を塗りこみます。テント生地に防水、撥水性能が無くなり、生地が濡れるようになったらメンテナンスが必要です。
  • 私は面倒くさがりなので、防水スプレーで済ませていました。他でも書きましたが、防水スプレーは肺に吸い込むと危険です! かならず屋外で作業し、マスクを着用して下さい。
  • テントは薄い生地なので、何かに引っ掛けて破れる場合があります。これ、大きく裂けてしまった場合には… ただ小さな穴はリペアテープで補修可能です。登山用品店、ネット通販で購入可能です。
  • 長期間テントを使用すると、縫い目のシームレステープの部分が剥がれる、水が染みてくるようになります。こうなるとシームレステープの張替が必要になります。私自身はそこまでテントを使っていないので、経験がありませんが、方法はいろんなサイトで説明されています。シームレステープはレインウエアや防水透湿生地の着衣に施されていますが、こちらの方は幾つもシームレステープが剥がれました。一度、張替にチャレンジしましたが… 難しくて諦めて買い換えました…

6.(雑感)テントの思い出

  • 学生時代、アウトドア好きな先輩の影響で、バイクツーリングに良く出かけていました。あまりお金の無い学生でしたので、テントはとにかく安いテント(当時\4,980でした)、自立式ですが、ポールはグラスファイバー製、すぐに中のゴムが伸びました。フライシートは全面ではなく、まあおまけみたいなものでした。でも道具は“使ってナンボ”です。
  • あとはガソリンストーブだけ買って(ガソリンストーブはバイクのガソリンがそのまま燃料として使える)、小さなバイク(原付2種)でいろんなところに行きました。
  • バイクでテント泊する場合、意外と迷うのが、テントサイト。水がある所、広い所、人の迷惑にならない所とか探すのが、結構時間がかかりました。なので野営場所が決まり、テントを張るとひと段落したものです。河原、公園、神社、工事現場、道端の空き地等、当時はネットも無く、そもそもが行き当たりばったりでしたので…
  • 当時、「さすらいの野宿ライダーになる本(寺崎勉著)」という本があり、バイク-テントツアラーのバイブルみたいな本で、この本に書いてあるノウハウを参考にしていました。と言っても、テント設営したら、あとは飯作って食べて、酒を飲んで寝るだけですが。
  • テントの天井って、当たり前だけど低い。寝袋は寝にくいし、快適だと思ったことはありませんが、慣れれば悪くもない。外で寝ることで、何となく非日常感が得られるような気がしていました。これは、暇な学生時代より、社会人となってからの方が、よりその思いが強いですね。
  • テントの中でタバコを吸うと… もう狭くて風通しが悪いから、すぐに煙が充満します。当時、私は喫煙者でしたが、タバコは外で吸ってたなあ。
  • 河原でテントを設営して野宿すると、寝てる間、水のせせらぎ音が聞こえます。あれ、良いですよね~ 一番好きなシチュエーションです。
  • テント泊の何が嫌いかって、夏場は早くから明るくなるのが… まあバイクツーリングって、早寝早起き行動だから、構わないのだけど。あと、テントが夜露に濡れている場合が多いから、テント畳むと重くなっていて、テントの底は地面の汚れを拾うから、これも拭いながら丸めないといけない。朝、テントの中から荷物を出して、パッキングするの、結構時間がかかりますよね? あれはいつも面倒で嫌いだ! でもそんなことも含めて、非日常感に浸りたいから、そうしているんだと思います。
  • その後、この安物のテントは、社会人になってキャンプ等に行く時にも使用しました。結婚する際に荷物を整理した時に廃棄したような記憶がありますが、色あせた学生時代の写真に、このテントが写っています。懐かしく思います。
(学生時代 小豆島ツーリング時画像)

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