ストーブ・バーナー・コンロ

「ストーブ」:熱を発生させる装置

「バーナー」:燃料に空気を適量混合して燃焼させる装置

「コンロ」:電気・気体燃料・液体燃料を熱源とする調理用加熱器

山道具、アウトドア道具としての調理用の熱源ですが、呼び方としてはこの3つだと思います。燃料も、ガソリン、ガス、灯油、アルコール等があります。いろんな種類がありますが、どれを選択するか? 悩ましくもあり、楽しみでもあります。ここでは、ストーブ類について、私の雑感を書いてみます。

「最初の出会いはガソリンストーブ」

  • 昔から、ガスストーブはアウトドア用品としてありました。というか、使い勝手が良い事もあり、昔から一番人気があるように思います。
  • でも、私のストーブとの最初の出会いは、ガソリンストーブでした。学生の頃、アウトドア好きな先輩が持っていた、GIストーブのコピー品です。
  • GIストーブとは、米軍の制式採用しているアウトドアストーブとのことで、M-1950というのが、一昔前のGIストーブで、幾つかの企業が作っていたようです。で、アウトドア好きな先輩が持っていたのが、このコピー品?(と言っていましたが、幾つかの企業が作っていたので、そのうちの1社のものかも知れません)。
  • その時が、ガソリンストーブというものを見た最初でしたので、もうどんなものなのかも良く分かりませんでしたが、ポンピングという操作で小さなレバーを何回か動かし、コックを開いて上の皿にガソリンを少量出します。次にそのガソリンに火を点けて、しばらく放置。その後、コックを開くと、あら不思議! 青っぽいような赤い炎が勢いよく吐出しました。そのゴーっという音と、ほのかな明るさとに、妙に感動したのを覚えています。そして、このストーブは火力調節は殆ど効かないというのも教えてもらいました。
GIストーブ(オールドキャンストーブストアHPより)

「ガソリン・灯油ストーブの特徴」

  • ガソリンや灯油を燃料とするストーブは、かなり昔から発売されており、構造がシンプルで耐久性も高く、故障しても修理が可能な事より、好んで使われる方も多いようです。
  • 一般にはガスストーブよりも重量や重さが重くなる傾向にありますが、OPTIMUS ガソリンストーブ 123R、OPTIMUS HIKER+などは、半世紀以上前から使用されているストーブで愛用者も多く、コンパクトなのがその特徴となっています。
  • ガソリンや灯油ストーブは液体燃料で、調理用の熱源として使う場合、一旦気化させたガスを燃焼させて用いる必要があるらしく、このためにプレヒートと呼ばれる操作、準備が必要となります。
  • プレヒートは、一般的にはメタと呼ばれる固形アルコールを使います。固形アルコールを適量、所定の場所(ジェネレーターと呼ばれる、液体を気化する部品周り)に置いて点火し、ジェネレーターを加熱させることで、液体燃料が気化するようになります。
  • 所定時間のプレヒートを終えたら、コックを開けて、気化燃料に点火しストーブが始動します。このプレヒートの操作が通っぽくて、あこがれる人も多いような。
  • 最初に記載した、GIストーブ(M-1950)については、このプレヒート操作を、最初に液体のガソリンを少量噴出させ、ガソリンで行う仕様のもので、メタが不要になっています。
  • いずれのガソリン、灯油ストーブも、火力調整があまり出来ないという特徴があるようです(弱火にならない)。
OPUTIMUS 123R

「コールマン PEAK-1ストーブ」

  • 古くからある液体燃料ストーブは、使用に際しプレヒート操作が必要なのですが、この後コールマンから発売されたPEAK-1ストーブは、ホワイトガソリンを燃料とし、ポンピング操作だけでプレヒート操作せずともガソリンが気化して噴出するようになりました。また、PEAK-1ストーブは、液体燃料ストーブではそれまで苦手としていた火力調整も出来るようになり、弱火から強火まで自在に変更が出来ます。
  • この辺の話は、先述の学生時代のアウトドア好きな先輩の受け売りです。この先輩、もうPEAK-1ストーブを絶賛しており、とうとう手に入れた時には、私にも使って見せてくれました。私にも使い方を教えてくれましたが、ポンピングは結構力が必要ですが、その後一発で着火し、炎が安定するまでポンピングを追加で行うと、あとは火力調整も自在だし、筐体も比較的小さく、確かに良さそうなストーブだなあと思いました。
  • 先輩がPEAK-1ストーブを購入したので、それまで使っていたGIストーブを私にお下がりでくれました。そっちの方が私は嬉しかったのを覚えています。
  • (以前はPEAK-1という名称でしたが、今は「フェザーストーブ」という名称に代わっています。)
(コールマンHPより)

「GIストーブ炎上!」

  • 学生の頃は、原付(2種)バイクで何度かツーリングに出かけました。この時に、お下がりでもらったGIストーブも持って行っていました。
  • GIストーブをもらって、数回使用した後の、あるときのツーリング先、テントを張って、晩御飯を食べようとGIストーブをポンピングし、コックを開けて適量のガソリンを出し着火、プレヒート操作をしました。その後、「もう大丈夫だろう」と本着火したら… まだプレヒートが不十分で、この場合、液体のガソリンが出てきます! そうなるとどうなるか? そう、液体だから上の皿から下に落ちるのです! そう、GIストーブが火だるまに! もうどうしたものか、相当焦りました。なぜって、このまま炎上し続けたら、小さいとはいえタンク内のガソリンが爆発するのではないか? と思ったからです。
  • 火が全体に回って、コック部分に手が入れられず、コックも熱で溶けて行き… とりあえず水だ! と水をかけても燃料があると鎮火しないんですね、これが。いやはやどうしたもんだろうと焦りながら、たまたまストーブが倒れてしまい、これが良かったのですが、火勢が横向きになり、コック部分の火が横に行ったので、もう消失しかかっていたコックの柄を何とか閉めて、鎮火しました。あのまま炎上していたら、どうなっていたことやら…
  • この時は、後輩と3人で出掛けており、後輩もストーブを持っていたので、晩飯おあずけ状態にならずには済みました。
  • というわけで、せっかくもらったGIストーブが使えなくなってしまいました… プレヒート不十分が原因ですが、舐めてかかると危ないものなのだと痛感した次第。

「バイクとガソリンストーブ」

  • 学生の頃のアウトドア好きの先輩がバイク旅が好きで、バイクツーリングに行くなら、ガソリンストーブが良い、なぜならガソリンがタンクから取れるからと言っていました。確かにその通りで、燃料の心配が不要です。GIストーブ焼失後、私もコールマンのストーブを手に入れました。
  • ただ、バイクのガソリンタンクからガソリン抜くのも一工夫必要で、私はオイル差しを流用していました。オイル差しの先端を少し切って穴径を大きくしたものをタンクキャップから入れて、スポイドのようにガソリンを吸引して、ストーブに給油していました。
  • コールマンのガソリンストーブの燃料は、基本ホワイトガソリンとなっています。まあ、そんな事は全く気にせず、レギュラーガソリンをストーブ燃料に使っていましたが、特に支障は無いようです。バイク旅にはガソリンストーブだなと、私も思います。

「キャンピングガス」

  • 今は、あまり見ることが無くなりましたが、昔はキャンピングガスのガスストーブがアウトドアショップ以外にも、ホームセンター等でも売られていました。私も、安売りしていたキャンピングガスのストーブを持っていました。
  • ガスストーブは、ボンベにコンロ部分を装着すると、即使用可能となるので、やはり便利というか、気軽に使えます。バイク旅にはガソリンストーブですが、山登りには、やはりガスストーブの方が使い勝手が良いです。
  • 私が持っていたガスストーブは、着火装置も無い物でしたが、当時は喫煙者だったので、火種は常に持ち歩いており、特に不便は感じませんでした。ただ、ガスなのでボンベが冷えると火勢が落ちます。このキャンピングガスのストーブは、ブースターが売られてなく、他社のブースターでは大きさが合わず、ブースターが使えないのがネックでした。
  • また、キャンピングガスのガスボンベはキャンピングガスにしか使えず、この辺も使い勝手が悪かったですね。それでも長年使用しましたが、ガスの入手性が悪くなったのを機に、他のガスストーブに買い替えることにしました。

「イワタニプリムス ストーブ+ランタン」

  • 次に購入したガスストーブは、イワタニプリムスのもので、ストーブとランタンが一体になっているものです。ストーブ自体はさほどコンパクトではありませんが、ランタンの方はガラスではなくメッシュになっているコンパクトなもので、これが同じプラスチックケースに入って持ち運ぶタイプのものでした。
  • 当時は未だLED懐中電灯が出回ってなく、夜の明かりにはガスランタンは重宝しました。ただ、このランタンは、あまり明るくありません。取り扱い説明書には、「60W電球相当」の明かりと書いてあるのですが、20W電球相当くらいしかありません。なので、メーカーの方に問い合わせてみたのですが(誇大広告ではないのか?)、まあ感覚的なものなので相手にしてもらえず… 少々腹は立ちましたが、使えないわけではないので、なんやかんやで山中泊には重宝しました。
  • 同梱のストーブについては、まあ可もなく不可もなくというか、ただゴトク部分が小さいので、この点はいまいちだなあと思っていました。
  • ストーブを選ぶ際には、ゴトク部分がしっかりしているか? 小さくないか? という点は、選ぶ上での大事なポイントです。また、喫煙されない方は、自動点火装置がある方がやはり便利です。
  • そういえば、このストーブもコンロ部分の形状より、確かブースターが使えなかったような… 買った後で気付きましたが、まあコンパクトなランタン機能を優先で購入したので、この点はあきらめていました。

「イワタニプリムス 分離型ストーブ P-123S」

  • 上記の通り、ガスストーブを持っているのですが、ランタンとストーブが一緒にハードケースに入るようになっており、まあストーブだけ入れても持ち歩けるのですが、ストーブ単体のものも購入しました。
  • ガスストーブを使っていて、分離型の方が座りが安定しているのではないかと考えたため、分離型にしました。イワタニプリムスのP-123Sというものです。これは、選んで購入したというよりは、買った店にそれが置いてあったので、大して悩むこともせず買いました。
  • このP-123Sは、既に生産されておらず、後継モデルになっています。私はシンプルで気に入っています。ブースターも無理矢理ですが使えます。但し、ブースターの首が曲がるタイプでないと、使えません。
  • 買ってみて気づいたのですが、当然ながら分離型の方が座りは安定していますが、一体型の方がコンロの位置が高いので、胡坐をかいて座った時には、一体型の方が調理がしやすいように思いました。まあこの辺は好みの問題だし、それほど大きな違いは無いので。
  • ストーブは、携帯性、ゴトクがしっかりしているかどうか? この辺で選ばれるのが良いと思います。アウトドア用ストーブは、耐風性はどれも問題無いように思います。
P-123S Amazonより拝借

「ストーブについて」

  • 薄暗いテント泊で、ストーブの青白い火とゴーっという音は、良いアクセントというか、やはり火があると暖かいし落ち着きます。
  • 今まで上記の通り、幾つかのストーブを所有し使ったのですが、登山靴や雨具、ザックのような愛着が不思議とわかないというか、ストーブについてはさほどこだわりがないなあと思います。私個人だけの話でしょうが、完全に道具と割り切っているのか? ストーブよりも、ストーブの生み出す火の方に愛着があるのかも知れないなあと思います。
  • ストーブは殆ど故障に見舞われることは無いのですが、調理することが前提での山行において、ストーブが使えないという不具合に陥ると… あまり考えたくないですね。
  • 超コンパクト且つ軽量なストーブも売られていますが、やはりゴトク部分は割り切って作られているので、使い勝手は今一つですね。でも何を優先するのか? という事なので山道具としての選択肢としては、有りだと思います。何より、そこに火があるだけでありがたいので。

「あると便利なもの」

  • ブースター:ガスストーブは冬場、ボンベの温度が下がると、ドロップダウンと言って液化ガスの気化率が下がり、火力が小さくなってしまいます。雪の上にボンベなんか置いてしまうと、もうシャレにならないくらい火が小さくなってしまいます。このドロップダウンの対策、「これだ!」というものを私は知らず、現状はブースター(コンロの火の熱を、熱伝道でボンベ側に伝える装置)を使うしか手がありません。ブースターを使っても、若干の火力ダウンは避けられませんが、無いよりはマシです。尚、今のガスカートリッジは耐寒性は向上しているようで、寒冷地仕様品を使うと、ドロップダウンが少なくなるとの事。それでもブースターはあった方が良いかと思います。
  • カートリッジホルダー:ボンベに直付けのストーブの場合は、ボンベが脚代わりとなるので、大き目の鍋等をゴトクに置くと、いまいち不安定です。カートリッジホルダーがあると、3本の脚で安定させることが出来ます。
  • まな板(木の板かプラスチックのまな板):私は、薄い25cm角くらいの板を山行に持って行っていました。これはまな板代わりと、ガスボンベの下に敷いて安定させる為の板として使っています。薄いまな板でも良いと思いますが、1枚あるとまな板にも下敷きにも使えて重宝します。
Lotta Homeまな板
カートリッジホルダー(Amazonより)