⑥「山登り・山歩きの鉄則?」
Contents(目次)
登山初心者の方に、是非知っておいていただきたいこと
1.携行品(雨具・懐中電灯・食料)
- これは他の多くのサイトでも書いてあることです。この3つが“三種の神器”ではありませんが、ザックに入れておくべき携行品として大事なものです。他にも携行すべきものはありますが、何よりこの3つは大事ですね。
- 私は、誰かに山登りを教わった訳ではないので、これらの携行品の重要性は、恐らく本からの知識だと思います。詳しいことは、他のサイトで調べて頂ければと思いますが、私もこの3つは必ず(たまに懐中電灯は忘れるが)ザックに入れています。これら3つは、非常用の携行品となります。
- 「雨具」 : 突然の天候不良、あるいは遭難時の防寒着として必要です。雨濡れ等による低体温は命の危険に及ぶ可能性もありますので。
- 「懐中電灯(ヘッドライトが良い)」 : 山歩きは日中の明るい時間に行うのが前提ですが、道迷い、遭難等のトラブルにより日が暮れてしまうと、山の中は暗闇で動きが取れません。また最悪、遭難等で動けなくなった場合にも、周辺部の状態、ザック内のものを探すためにも明かりが必要です。懐中電灯は、この万が一のために持っていくべきものなのです。ヘッドライトが推奨されるのは、手がフリーになり、行動しやすいからです。できればヘッドライトを準備しましょう。
- 懐中電灯は普段は使用しないので、いざという時に使えないと困ります。使おうと思ったら電池が切れていた では話になりません。懐中電灯については、電池は懐中電灯に入れずに別に携行して下さい。これは懐中電灯内に入れておくと、衝撃でスイッチが入ってしまい電池切れになる可能性、及び液漏れによる破損の防止のためです。懐中電灯には電池は入れず、別々に携行して下さい。
- 「食料」 : これは遭難時の栄養補給用です。空腹だと、不安が倍増します。遭難等の非常時には、ただでさえ不安で仕方がないはず、せめて小腹を満たし精神的な安定を図る必要があります。生きのびるためにも食事、食料は大事です。
2.道に迷ったら?
- 道に迷ったら? ⇒ 引き返す 尾根筋に出る 谷に下りない
- 道に迷ったら? 私も道が分からなくなったことが何度もあります。この場合、基本は引き返すことです。と、分かっていながら、なかなか戻ろうとしない心理も良く分かります。①自分の選択肢を信じたい、②戻るのが面倒(体力的にも負担がかかる) 主にこの2点が心理的理由だと思います。運よく別の登山道に合流すれば良いのですが、往々にして道が自然に無くなることが多いですね。引き返しても、以外と大した時間は歩いていないことが多く、分岐に戻ると、「ああ、ここで間違えたんだ」と分かることが多いですね。
- 「引き返す」 : 道が分からなくなった(道が不明瞭になることが多い)場合、引き返しましょう。分岐まで戻り、再度行先を確認しましょう。分からないまま進むことで、遭難のリスクが増えます。「道迷い」は、引き返すのが鉄則です! 面倒くさい、体力的に辛いのは分かりますが、もし遭難したら… さらに辛いのですから。
- 「尾根筋に出る」 : 谷川に下りる方が体力的に楽なのですが、道が分からなくなると、ドツボにはまります。体力的にきつい登り、尾根筋に出ることを考えましょう。尾根筋に出た方が見通しが利き、携帯電話等がつながる可能性も高くなります。道が分からなくなったら、尾根筋に出るのが鉄則です。
- 「谷に下りない」 : 上記の続きとなりますが、谷側に下りると、滑落の危険性もあり、また谷に沿って、本来は道ではない所が、道であると錯覚する場合があります。つまり道が不明瞭な場合があります。道に迷ったら、尾根筋に登るのが基本です。
3.仲の悪い人と山に登るな!
- この言葉そのもの では無いのですが、「山登り、仲の悪い人とは行かない事」 的な文章を見たことがあります。本だったのかなあ… インターネットで同様の言葉で検索しても、全くヒットしない…
- まあ、山登りなんかに、わざわざ仲の悪い人を連れて行こうと思う人は居ないでしょうが、誘われて行ったら、仲の悪い人も来ていた 的なことは、あるかも知れません。
- 同行者がいる山登りの場合、往復の交通機関の中も含めると、同行者とはほぼ一日中、顔を合わせていることとなります。つまり相手との接触時間が長い。そういう所に仲の悪い人間が居ても、苦痛なだけですよね?
- また、山登りは、ある程度の肉体的な負荷がかかります。肉体的な負荷がかかると、精神的な余裕は減ります。仲の良い、気心の知れた相手であれば、問題無いことでも、精神的な余裕が無い状況で仲の悪い人間の相手は… さらに言えば、肉体的な負荷も、気心知れた間柄での楽しい会話があれば、精神的には楽になりますが、これが逆だと、精神的にも苦痛となりますよね?
- それと、山登りにて万が一遭難等のトラブルがあった場合、お互いに助け合わなければならない場面にて、仲の悪い人がそこに居た場合、どうやって平常心を保つのか? ということにならないとも限りません。
- そういう事を考えると、確かに「山登りは気心知れた相手と登るのが鉄則」だよなあとは、つくづく思います。まあ現実的には嫌いな人をわざわざ誘って行くことは無いでしょうが、誘われていく場合にはあり得るかな。
4.誰と登るか? 単独行か?
- 私が山登りを始めてから、最初は後輩と二人で、また本格的に歩き始めてからは、会社の同僚で山登りしたいメンバーが結構集まったので、同好会的に登っていました。少ないときで二人、多い場合は5~6人で山登りに出かけていました。
- ただ、メンバーの結婚や出産を境に、一緒に出かけることは難しくなりました。その後は単独で出かけることが殆どとなりました。
- 会社の同僚の場合は、横のつながりでメンバーも集めやすく、メンバ―集めに苦労することもありませんでしたが、見ず知らずの方を同行者として探すには、山の会等に入るか、インターネット等を利用して集めるか、参加するか? 等の方法となります。まあ、そこまでして同行者を探すよりは、一人で出かけた方が早い、楽だ というのが単独で出かけるようになった理由です。
- 気心知れたメンバーとの山登りは、やはり楽しいですよね。ただ、そういうメンバーに出会うために行動するのは、結構な手間がかかります。であれば、単独行でも良いかな。まあ単独行が好きなわけではありませんが…
- 単独行の場合、やはり人に頼れないという緊張感はあるように思います。なので無理をしない。また一人だと心細さというか、低山等で全く人がいないと、物音等に敏感になったりします。
- 実は、島根の山に行った際、山頂付近の熊笹の中で、動物の音が聞こえて、かなり恐ろしかった記憶があります。音だけで相手が見えないので「熊? 鹿? イノシシ?」と思いながら、逆に物音を立てるようにしていました。その経験後、「素手だとどうも心細いなあ、トレッキングポールでは役に立たないし…」と思い、トレッキング用のピッケルを購入しました。カジタックス サンピオレ(Sun Piolet) という名前だったと思います、90cmのトレッキング用杖です。これなら何か襲ってきたときに、とりあえず振り回せるぞ と、用心棒代わりに持っています。実際に使ったことは無く、これからも出番が無いことを祈っていますが…
- 山登りなんて、日常生活から脱却して、小さな冒険心を満たし、精神的に自由になりたいから出かけるんだし、同行のメンバーに恵まれればそれでよし、単独で行ってもそれでよし、人それぞれだろうと思います。ただ、単独の場合はリスクが増えるので、その分用心深い行動は求められますが、迷惑を掛けない山登りであれば、何でもよしだと思います。メンバーが居れば楽しいけど、それなりに責任感なりを感じる重みもあったりします。