「思い出の山行」

それなりに時間も金もかけてやってきた山登り、思い出に残る山行も幾つかあります。

Contents(目次)

1.石鎚山(愛媛県)

2001年12月末の石鎚山
  • 西日本最高峰の山なので、結構有名な山です。石鎚山には、最初は学生の頃、友人と数人で登りました。この時は未だ山登りにハマる前なので、道具も何も持ってなく、遠足気分で登ったものです。なので、あまり記憶には残っていませんが、まあ山頂までちゃんと登った事だけは覚えています。当時は西日本最高峰というのも知らなかったように思います。
  • 2回目は、冬の雪の季節に登りました。雪山の経験値も皆無に近く、とりあえずアイゼンと雨具、スパッツ、ストックという雪山装備で登りました。途中で一泊して二日目に山頂を目指す予定だったか、いや違うぞ… 山頂まで行ってテント泊の予定が、雪が深くて思うように進まず(と言って、ラッセルするまでの雪は積もっていません、単に雪に慣れていなかっただけ)、途中にあった小屋みたいな所で、やむなく一泊。そこから二日目に山頂まで行ってふもとまで下山するのが無理だったので、山頂あきらめて一泊してそのまま下山したという、要は完全に雪山舐めていた登山、失敗登山でした。
  • 私は登山記録も日付、同行者、行先くらいしか付けてなく、この時の記録も「雪山遠征、保井野より山頂目指すも、雪に阻まれ、途中であきらめ、白石小屋で一泊」としか書いていない。2001年の年末でした。まあ失敗した事の方が覚えているというか、雪がひざ上くらいまであって、予定が大幅に遅れ、山頂に届かなかっただけなんですけどねえ… あと覚えているのが、夜のテント泊が寒くて寒くて良く眠れなかった事! よく風邪ひかなかったなあと思います。寒いから酒飲んでも酔わなくて、もう飲んでいるのも寒くて、寝袋に入ってひたすら我慢するしかなかったなあ。
  • アイゼンだけは立派なの買っていたのですが、前に爪が出ている10本か12本爪。これって氷結しているような所なら良いのですが、西日本のベチョベチョ雪には無用というか、前に爪が出ていると歩きにくかった! 6本、8本爪くらいが歩きやすいんだと、これも選択ミスという失敗でした。素人なので良く分かっていなかったのです。
  • つまりは、何もかもが失敗だったので、よく覚えています。まあ、記憶に残る山行ではありますが、時が過ぎればそれも楽しい思い出 とはならないなあ… 失敗は失敗だものね。
  • 石鎚山の冬は、失敗に終わったので、翌年だったかの夏に、リベンジで登りました。まあ夏の石鎚山は、標高も高くて涼しくて、山頂に立つのは難しくは無く、山頂付近でテント泊しましたが、この時の思い出というか、その日はハイシーズンだったのか、登山客が多くて、どこかのワンゲルだったのか、もう一晩中に近いくらいに騒いでいて… やかましかったわあ。石鎚山、あまりいい思い出が無いなあ。
(石鎚山 山頂より撮影)

2.北アルプル 剣岳

  • 剣岳へは、室堂から登りました。二泊三日の予定で、1日目は室堂から立山に登り、硯ガ池を通って、剣沢小屋の手前の野営場まで。ここでテント泊となります。
  • 二日目は、テントはそのままで剣岳に登って、またテントの場所まで下りてきて泊まり、3日目に室堂に向けて下山というコースでした。
  • 8月のお盆に行きましたので、ハイシーズンで人も多く、カニの縦バイ、横バイは渋滞気味でしたが、まあ登山自体は特に順調に終わることができました。カニの縦横、もうどんな所だろうと期待と不安があったのですが、そこにたどり着くまでも結構険しかったなあ。
  • で、思い出と言うか怖かったのが、1日目のテント泊。雨は降らなかったように記憶していますが、カミナリがガンガン鳴り… 野営場なので逃げ場もなく、こりゃ本当に運頼み、天任せだなあと。しかし山の中のカミナリが、あんなに恐ろしいとは…。でも、周りの人はあまり気にしてないようで、肝がすわってるの? そう、カミナリが恐ろしかったという思い出の山です。剣岳登山自体は満足しているのですが、天候が曇りでガスが出たりして、景色はあまり見えませんでした。下山の3日目には晴れましたが、1日晴れるのが遅いわい!

3.北九州市小倉南区 貫山

  • 山口県の秋吉台ほどではありませんが、北九州の平尾台もカルスト台地で有名です。この平尾台にある山です。
  • 貫山は、私のお勧めの山のページにも記事を記載しましたが、思い出の山でもあり、今まで数回登っています。
  • かなり前、99年の7月に登った記録がありますが、この時は雨天ではありませんでしたが、一面の霧で、山頂からは全く何も見えませんでした。
  • しかし、霧の中のカルスト台地は、それはそれで風情があり、良かったです。木々の緑の中では、あまり霧を実感することは無いのですが、下山時のカルスト台地の霧の中のたたずまいが、なんとも言えず良い雰囲気でした。
貫山山頂(山登りを始めて間もないため、格好も…)

4.大分県 久住山

  • 言わずと知れた、九州では超メジャーな山です。登山客も多く、標高もそれなりに高く、周りに幾つも山があり、何度でも訪れたくなる山です。
  • 98年の11月に、当時住んでいた独身寮の後輩と近所の山(竜王山)に登ったのがきっかけで、以来会社の後輩数人と、山登りに出かけるようになりました。最初の頃は近所の低山、里山を中心に日帰り登山でしたが、その内、少し遠くの少し標高が高い山にも登りたいなあと。
  • 最初に一泊で遠出したのは、島根県の三瓶山でした。一泊と言っても山中泊ではなく、登ってから下山後にキャンプするスタイルでした。
  • 次に行ったのが久住山。私はその時が久住山に行くのが初めてでした。南登山口という所があり、ここはキャンプ場になっていたと思います。そこから往復登山で登りましたが、初めての久住山、それまででは最も標高の高い山で、天候にも恵まれ、山頂からの景色に感動したことを覚えています。登山客が多いのもうなずけるなあと。
  • 久住山からの景色も良かったのですが、登山口のキャンプ場の近くで、韓国、日本のアジア芸能の祭典という催しがあっていて、太鼓の無料コンサートをしていました。恐らくその時に出演していたのは、ドラムTAOではなかったかなあと思います。まだ今ほど有名ではなかったのですが、無料でもあり、太鼓のコンサート良かったです。
  • キャンプ場では隣のコテージにアメリカ人の女性が泊まりに来ていて、仲良くなりました。まあ英語話せないのですが。また夜空を見上げて、流れ星が流れているのを酒飲みながら見ていました。つまりは楽しいキャンプが出来たという思い出ですね。
(久住からの景色)

5.下関市豊北町白滝山

  • この山も、お勧めの山 の記事に紹介していますが、別の意味での思い出があり…
  • この時は後輩と3人で行って、山頂で鍋作って食べたのですが、最後の仕上げはうどんでした。で、持って行ったのが乾麺で、この乾麺は塩が効いていて、たっぷりのお湯でゆでてから、お湯から出して、つゆ等で食べるものなのだけれど… これを鍋の残りに入れてゆでて食べたため、塩がそのまま汁に出てしまい、まあ塩辛いったらありゃしない! せっかくの仕上げのうどんが台無しでした。仕上げのうどんは、ゆで麺じゃないとダメなんだあ~ 知らんかった。
  • つまり、とっても不味い思いをした、思い出の山登りです。結局、思い出の山登りって、山行内容よりも、他の出来事で思い出になってることが多いなあ。
(白滝山)

6.大分県鶴見岳

  • この山はロープウエイで山頂まで登れる山です。まあもちろん、自分で歩いて登りますが、この山は冬には霧氷が見られます。
  • 2000年の1月、初の雪山登山で、軽アイゼン(もう格安で購入した4本爪 紐で靴に結び付けて固定する)も初めて使って、山頂に登りました。雪山と言っても九州の山なので、積雪量も多くなく初心者向きです。
  • ちょうど、寒波が来たのが週末だったので、ノコノコと出かけました。山頂付近は-6度の世界、もうとっても寒かったのですが、運よく無風だったので、体感温度的にはマシでした。期待していた霧氷がとてもきれいで、久住山からの景色と同様に、とっても感動したことを覚えています。ここは、まともな思い出の山登りですね。
  • 九州の山なので、常時霧氷があるわけではなく、気象条件があると思いますが、霧氷を見るための登山も良いですよ。
(鶴見岳の霧氷)

7.福岡県宗像市 4つ塚縦走(城山―金山―孔大寺山―湯川山)

  • 福岡県宗像市と遠賀郡岡垣町にまたがっている山で、4つの山が並んでいます。城山は国道3号線から見える山で、最北の湯川山は海を臨む山です。湯川山にはハンググライダーのランチャー台があります。
  • 地元では宗像4つ塚と言われているようで、私の母校の高校の校歌の歌詞にも書かれている山です。つまりなじみのある山となります。
  • この4つ塚、縦走できるということを知り、安易な気持ちで出掛けたのですが… いずれも標高はさほど高くなく、何も考えていなかったのですが、縦走と言っても、尾根でつながっている山ではなく、ある程度独立した山なので、アップダウンが激しいというか、まあ小山に4つ続けて登るということになります。そう、それなりに体力が必要なのでした。
  • 結局、舐めていたので4つの山のうち、3つ登った所でバテテしまいました… あえなく縦走失敗。結局、失敗登山の思い出の方が記憶に残りやすいようです…
  • この4つ塚縦走については、くやしかったので、日を改めて再チャレンジし、完歩しています。

8.大分県 久住山(冬-雪山)

  • 冬の雪山の久住についても、別の記事(「雪山にはソリをもっていこう」)に書いていますが、雪山経験の殆どなかった中での登山で、いろいろと経験が出来た山行でした。
  • 久住には坊ガツルという場所があり、ここがキャンプサイトになっています。また山荘があり温泉があります。標高が高いので夏は涼しく、夏に行ったときは温泉には入りませんでしたが(キャンプサイトから少し歩くため)、もう雪の中では、ひと時のぬくもりを求め温泉に入りました。まあ歩いて疲れた身体、冷えた身体には、温泉は沁みました… でも温泉から出てテントに戻ると、すぐに寒いのですが…
  • テントも、雪の上に張るので、そのままでは雪に接して寒いので、テントの下に草や枝を敷いてから張りました。
  • 冬の雪の中なので、殆ど登山客はいないのですが、その日は他に数人のテント泊の人が居て、この人たちが山登りの上級者の方たちで、いろんな話が聞けました。
  • この山登り上級者の方が、「雪の中は焚火」だと、皆で大量の枯れ木を集めてきて、焚火をしました。雪の中、焚火をガンガンに燃やす、焚火で暖を取ることがこんなに暖かいというのを体感できました。火は寝るまで炊いていました。火を見ながら酒を飲み、そう雪中酒ですね、いやはや楽しい夜でした。彼らはザイルを使ってのクライミングもされる方で、焚火をしながら、いろんな山の話を聞かせてくれました。
  • 夜、寝袋に入るまでは焚火のおかげで快適だったのですが… 私はモンベルのダウンシュラフを持参、同行した後輩は、3シーズンシュラフ+コンパクトシュラフの2枚重ねの装備。ダウンシュラフを初めて実戦投入、さぞ暖かいだろうと期待していたのですが… 一晩中寒かった! 後輩もさぞ寒かったろうと、翌朝聞いてみたら「快適でした」との返事。なぜ?
  • 実は、ダウンシュラフの場合は、あえて薄着で寝た方が、自分の体温でダウンが暖められて暖かいというのを知らず、もうこれでもかと言わんばかりに服を着て寝ていたので、ダウンの効果が得られなかったのが原因でした。それは後から知ったのですが… この辺も素人ゆえの失敗ですね。
  • でも、この久住の雪山登山は、経験にもなり、楽しくもあり、楽しい山行の思い出の1つとなりました。
(久住 坊ガヅル)
(雪山登山 素人4人衆)

Follow me!