山道具について 道具への愛着
気付けば、それなりの期間、山登りに出かけているので、身の回りにも結構な数の山道具があったりします。自分なりの山道具との付き合いについて書いてみます。
Contents(目次)
「山道具とは?」
- この記事を書くにあたり、ふと考えてみたのですが、登攀ではなく山歩きの場合、「絶対にこれが無いと困る」道具って、無いんですよね。登攀の場合は、もう絶対的にザイルやハーケン、カラビナやヘルメット、ハンマーその他、不可欠な道具がたくさんあるのですが、山歩きは不可欠なものって1つも無い。
- もちろん、山歩きであっても環境的に厳しい登山の場合は、それなりの道具が要求されますが、近所の里山を楽しむのに、不可欠な道具はありません。靴も登山靴である必要は無く、リュックやザックも、別の鞄でも良いわけだし…
- 山道具は、山歩きの機能を追求して利便性を上げた道具だと思います。無くても何とかなるけど、あった方が歩きやすい、過ごしやすいものなんだろうなあと思います。登山靴なんで、その最たるものですね。一度登山靴で歩くと、スニーカーには怖くて戻れない。
- 山道具、山用の道具というのは、そういう道具なんだと思います。
「体幹・体バランス」
- 登山靴、一度履くと手放せません。やはりソールのグリップ力が良いので、登山道では滑りにくく、ハイカットの場合は足首を保護するので、捻挫のリスクも減少できます。
- 山登りにおいて転倒することは殆どありませんが、足が滑って尻もちをつくことは日常茶飯事にて、珍しくもなんともありません。ただ、人により尻もちをつく回数は明らかに違います。私はどちらかと言えば多い方ですね。
- 普段、山登りをしない人と一緒に山登りに出かけたことがあります。この人は普通のスニーカーを履いていましたが、この人、尻もちつかないんですね、登山靴履いている私の方が尻もちをつく始末… これって、体幹、身体のバランス力の個人差によるものなんだと思います。しかし、自分のバランス力の無さに、少しガックリした事は覚えています…
「山道具への愛着」
- よくよく考えてみれば、私はあまり道具への愛着が無いのかも知れません。この文章を書くに当り考えてみたのですが、特にこだわりの道具なり、「絶対にこれじゃないとダメ」という道具は無いんですよね…
- 誤解の無いように書いておきますと、どちらかと言えば、新しいもの好きな方ですが、決して粗末に扱っている等のことはありません。
- ただ、ふと気づくと「結構長い間使っているよなあ」という道具があります。それがそこにあるのが当たり前で、愛着なのかどうか分かりませんが、でもそういう道具があるというのは、良いなあと思います。
「長く使っている道具:ストック」
- 一番最初に購入したストックは、残念ながら近くの里山登山の際、下山後に車に積み込むのを忘れてしまい、紛失してしまいました。⇒ 帰宅後に紛失に気付いたけど、近くとは言え数時間の道のりを取りに戻る方が大変なので、あきらめました…
- その次に購入したストックは安物ではありますが、以来ずっと使っています。ストックにはこだわりは無いので、荷重を掛けても縮まないものであれば、何でも構わないのですが、ずっと使っている=安心感があります。せっかくなので大事にしたいですね。
- ストックは、曲がると使えなくなります。曲がると縮まなくなるし、何より荷重を掛けた際、そこから折れてしまうからです。そして、ストックは小さな岩の間に挿し込んで使う場面が良くありますが、これを抜きそこなって曲げる場合があります。つまり曲げてしまって使えなくなる事があるのですが、今の所曲がらずにずっと使えている。ありがたいことなんだと思います。
「長く使っている道具:登山靴」
- これは、「使っている」のとは違いますが、ミズノの登山靴「Berg」は長年愛用していましたが、靴底が張り替えられるタイプではなく、靴底が減って滑りやすくなったので、先日キャラバンシューズを買いました。
- このミズノの登山靴、一般的に言われているポリウレタンソールの剥がれもなく、捨てるのももったいないので、バイクに乗るときにブーツ代わりに使っています。そういう意味では、愛着があるのか、捨てるのもったいないなあと思い…
「長く使っている道具:コッヘル」
- 自分なりに一番長く使っている道具は何だろうと考えてみたら、角形コッヘルでした。これは学生の頃から使っているもので、壊れないですね。最近は日帰り登山が多くなり、コッヘル持って行くのも面倒にて使用頻度が減ってしまったこともありますが、今でも現役で使えます。
- このコッヘル、フライパンと鍋のセットで、フライパンは焦げ付き防止加工がしてありますが、さすがにコーティングが剥がれ、焦げ付きますが、まあ実用には全く問題ありません。せっかくなので、このコッヘルはずっと使いたいですね。
- というわけで、長年愛用できる山道具の1つとしては、コッヘルがあると思います。今からコッヘルを購入予定の方は、そういった目で選ばれるのも良いかも。
「長年愛用出来ない道具:雨具類」
- 防水加工をしているテントや衣類は、縫い目部分のシールテープが剥がれるので、補修するか買い替える必要があります。
- そう言えば、昔格安で購入したゴアテックスのマウンテンパーカー、これデザインも良くすごく気に入っていたのですが、やはりシールテープが剥がれてしまい、自分で補修しようとしましたが難しく、残念ながら手放しました。
- レインコートは使用頻度により耐用年数が大きく変わりますが、使用頻度が高いと、耐用年数は少なくなります。レインコート類はジャブジャブとは洗えず、特にズボンの方は汚れが取れなくなってきますね。
- スパッツは、使用頻度も多く、①汚れる、②ゴムが緩む、③裏の防水ラミネートが剥がれる 等のこともあり、どちらかと言えば消耗品のように思います。私もスパッツはこの間数回、買い替えています。
「寝袋・ガスストーブ」
- 耐久性は使用頻度との兼ね合いなので、一概には言えませんが、私の場合、寝袋やガスストーブも長年使用しています。
- いずれも使用頻度がさほど高くないのですが、購入して経過年数はかなり経っており、自然劣化は殆どない様に思います。
- 一番古い寝袋は小学生の時に買ったものが現存しています。40年ものとなります。
「ザックについて」
- ザックは容量違いで3つ持っています。内1つは先日買い替えたもので、その前に使用していたザックは、内側の部分、プラスチック繊維の可塑剤が抜けてベトベトになってしまったので、手放しました。
- 今のザックは化学繊維で出来ていますので、化学繊維(プラスチック)の可塑剤が抜けてくるとベトベトになり、こうなると打つ手が無く、我慢して使うか、手放すしか無いようです。
- これも、物によりけりで、手放したザックよりも他の2つの方が先に購入しており、経過年数だけでなく、もともとの材質、メーカーの違いもあるように思います。現存して長期間使っているザックは、ドイターとTATONKAのドイツブランド品となります。
「以外と長持ちしている道具」
- 道具なのかどうか? 分かりませんが、モンベルの登山用ズボン、冬用と夏用の2本については、これも長期間愛用しています。まあ山行に必ず着用しているわけではなく、ジャージのズボンで登る場合もありますが、この2本はずっと使っています。
- 1つの理由が、「最初から大き目サイズを買っていた」事。年齢を経ると共にウエストも増えて… 私服のスラックスやスーツが着れなくなるのが何着もある中、登山用ズボンは未だ入る! 最初から何故か大き目サイズを買っていたから? いや確か登山用のズボンは、細かなサイズ設定ではなく、LMSの大雑把なサイズ設定だったためかなあ。そう思って実物を確認しましたが、やはり「XL」を買っていた! さすが私! 将来太るの予想していたんだな!
- 登山用ズボンは結構使用していますが、破れることもなく現役で使用しています。お勧めです、モンベルのズボン。
「全く長持ちしない上着類」
- 上着というか、上に着る服については、登山用に限定した使い方をしているものが無く、普段用と兼用のため、いつの間にか捨てているような…
- そう考えると、登山用として使っているものの方が長持ちしているように思います(ズボンとか帽子)。
- まあ下着は消耗品みたいな所もあるから長持ちしなくても構わないのですが。今はスポーツ用のTシャツは全て化繊で登山にも使えるので、ファッション性は良くなりましたね。その昔はオーロンとか(古っ! 知っている人限られるなあ)、登山用のものは、もうモノトーンのダサダサの色のTシャツしかなく、登山以外では着れなかったなあ…
「小物類」
- シェラカップは壊れないので、ずっと同じものを使っています。
- 時計やGPS、カメラ等のデジタル機器は、技術進化と共に持ち物も変わっていますね。使い方覚えるのに必死ですが…
「他に持っているもの」
- 若気の至り ではありませんが、若いころは頑張って、雪が少し積もっている山にも登りました(もちろん低山レベルです)。そのため、アイゼンとピッケルも持っています。アイゼンはともかく、ピッケルはもうかっこいいなあという憧れだけで買いましたが、まともに使ったのは、春先の鳥取大山登山の1回だけでしたね…
- 凍っている山肌でもない限り、西日本の山ではピッケルは不要ですね。それよりストックの方を重宝します。でも、ピッケルもせっかく買ったので捨てられずに持っています。
- あと、トレッキングピッケルを持っています。これは杖代わりに使うもので、熊がもしかしたら出そうな山には、ストックの代わりにこれを持って行きます。護身用ですね。
こうやって山道具について考えながら書いてみると、以外と山専用に使っている道具は、長い間使っているものが多いなあと思いました。なんやかんや言って、それなりに愛着があるのかも知れませんね。