「山道具について その2」

久しぶりに情報収集も兼ねて、山に関する書籍を読んでみました。

「体験的山道具考(プロが教える使いこなしのコツ)」ヤマケイ新書 笹原芳樹

2014年初版発行にて、比較的新しい情報が得られます。この本の中から参考になった内容を紹介、あるいは自分の経験を踏まえた事を書きたいと思います。


Contents(目次)

「高機能タオル」

本を読むまで、こういうものがあるとは知りませんでした。私はいつも、店の名前等が書いてある、もらいもののタオルを使っています。タオルは高価なものより、少し薄手くらいの、安いタオルで、且つ使いこなしたタオルの方が使い勝手が良いと感じています。かさばらないためパッキングしやすく水が絞りやすく、吸水性も良いからです。

まあ、タオルをわざわざ購入してまで… というのが正直な所。まあ筆者も同様の考えだったようです。「パックタオル(カスケードデザイン)」という商品は、綿の2倍の吸水性を持ち、絞っただけで90%の水を放出する優れもののようです。少し「使ってみようかなあ」という気にもなりました。(実際に買うかどうかは…)


あと、風呂用のタオルとして、「もってこタオル(今治・オリム製)」というものがあり、こちらの方は通常のタオルの半分ほどの大きさで、泡立ちよく、絞りやすく身体も拭きやすいと紹介されています。


他、「ファイントラックナノタオル」というタオルは繊維が細く、濡らして首に巻いておくと気化熱により冷却効果があるようです。


「「タオルはわざわざ買うものでは無い」と考えているあなた、ぜひお試しあれ!」

さて、どうしたものか?

「チタンコッヘルは使いにくい」

山道具、チタン製品は軽くて丈夫で憧れていたのですが、唯一持っているのはシェラカップのみ。アルミ製の倍以上の価格ゆえ、なかなか購入しようとまでは思わない。

知らなかったのですが、チタンは材質的に熱伝導が悪く、且つ山道具ゆえ薄く作られているので、バーナーの熱がコッヘル全体に伝わりにくく、部分的に加熱されるため、炒め物等の料理はし難いらしい。

水を加熱するには問題無いので、湯を沸かす、水の入った料理をするのであれば問題無いが、料理にこだわる人には向かないと書かれていました。

うん、アルミで良いや。

(私はアルミ製が一番使いやすい)

「応急ギブス君」

例えば腕を骨折した際に、厚手のビニール製で袋状になっている、この応急ギブス君の中に手を入れて、空気入れで加圧することで腕を固定できるものです。

また、エア枕としても使えます。

この道具も知りませんでした。役に立ちそうな道具なのですが、単独行の場合は荷物になるので、持参しないだろうなあ…

ただ、複数名で行く場合は、メンバーに1つあると、いざという時に使えそうですね。若いころ、複数で北アルプス等に登っていた時に知っていれば、迷わず持参したと思います。


「レスキューシート」

レスキューシート、最近では100円ショップにも販売されています。小さくて軽いので、緊急用にザックに1つ入れておくと良いですよ。

さて、レスキューシートにも種類があり、銀色と金色のものがあるそうです。知りませんでした。この2つは用途が違うそうで、銀色は熱や光を反射するので、炎天下では銀色面を外側にして被ります。金色は、熱や光を吸収するそうです。通常、金色の裏側は銀色で、熱や光を吸収し、体温は銀色面で反射して体温低下を防ぐ。

レスキューシートは広げたら最後、元の大きさには畳めません。

但し、ずっと使わずに置いておくと、今後は蒸着同士がくっついて、広げた時に破れる場合があるそうです… 私のレスキューシートも年代物ゆえ、買い替えた方が賢明ですね。

(20年前に購入したレスキューシート 未だ山に持参中)

「雷 ラジオ」

山に登っている時に天候が崩れ、落雷が来ると、そりゃもう恐ろしいです。

ご存知の方も多いと思いますが、この雷が近づいていることを感知する方法として、AMラジオがあります。

AMラジオは雷が近くで発生するとノイズが入るので、雷検知器となります。これはソニーのHPにも記載があります。

AMラジオの雷検知は、かなり遠方の雷も検知するようです。雷の音が聞こえている状態では、雷は10~20km以内に近付いているとのこと。

(AMですよ! FMではありません)

「高度計は狂います」

今はスマホ全盛で、標高についても、スマホのGPS 地図ソフトで分かるようで、高度計を持参する方は少数派だと思います。

私は昔購入したカシオの腕時計 プロトレックに高度計機能が付いているので、購入当時は使用していました。(最近はそこまで高い山に登る機会が少なく、高度を把握する必要性が無くなったなあ…)

さて、高度計を知らない方のために。高度計=気圧計です。気圧の変化を高度に換算しています。気圧は天候により変わるので、高度計の数値は目安です。一般的には高度が分かっている地点で、高度計の数字を補正して使うことが多かったようです。また天候が途中で大きく変わっても、気圧計≒高度計の数字は変わります。

(今でも使っているPROTRECK)

「必需品 ヘッドライトと雨具」

これは、別の記事にも書きましたが、どんな山登りでも、お気楽山登りでも、ザックにはヘッドライトと雨具は入れておきましょう。

万が一のための備えです。急な天候変化、道迷い遭難時の夜を過ごすためのものです。

念のための道具なんて、使わないで済むならそれに越したことはないし、基本使わないから、ムダと言えばムダですが… それでも持って行くことを強くお勧めします。

私もそれなりに山登りに行きましたが、一度もトラブルでこれらの道具を使ったことはありません。でも必ず持って行きます。いざという時のためにです。

「日焼け止め」

40歳も過ぎてくると、日焼けすると辛くなります…

地方の里山の場合、樹林帯を歩くことが多いので、それほど日焼けすることは無いのですが、例えば九州であれば久住山なんかは殆ど樹林が無い場合があります。こういう場合は、かなり日焼けします、特に首筋。

悪い事は言いません、日焼けが予想される場合には、歩き始める前に日焼け止めを塗っておきましょう。それだけで下山後の疲れが大きく変わりますので。

「リペアテープ」

雨具類が破れた場合、破損部位が小さい場合には、その部分を覆うように貼り付けられるリペアテープというのがあります。

小さな破損であれば、このテープを貼るだけで補修可能です。テープの角が角ばっている場合には、ハサミで丸くしておいた方が引っ掛かりにくく剥がれ難くなります。

ただ、このリペアテープはそれほど粘着力が強くないので、ハードな使用には耐えれませんのでご留意ください。

また、雨具の色と同じテープが無い場合が多く、色の種類も限られますので、補修箇所は目立ちます。


「インナーザック、スタッフバック」

ザックの雨避けとして、ザックカバーは持っておられる方も多いと思います。

同様に荷物の雨避けとして、ザックの中に入れる防水生地の袋状のものがあります。インナーザックと呼ばれるもので、これも荷物の雨濡れを防ぐ商品です。ザックの口がドローコードで閉めるタイプの場合、内側にもう一つ袋があって、その口を閉めるように使うというイメージでしょうか。こちらの方が防水性が高いのかも知れません。

スタッフバックもザックの中の整頓に活用されている方も多いと思います。スタッフバックは縫い目を目留めしていないので、完全防水ではありませんが、雨具と同じ防水素材で作られており、水濡れをある程度防いでくれます。


「完全防水袋」

これは、スマホ等の防水用に持参される事をお勧めします。通常スマートホンは水に弱く、水が浸水すると故障の原因となりますので。まあ簡易的にはポリ袋があれば何とかなります。

「ゴアテックスの種類」

ゴアテックスと一口に行っても、種類があるそうです。私も詳しくは知りませんでした。

まず、層の数が2層と3層があるそうです。

ゴアテックス生地は、表地と裏地の間にゴアテックスメンブレンをラミネートしています。

3層のゴアテックスは、ゴアテックスファブリクスの表地と裏地の両方に生地を貼り合わせたもの。

2層のゴアテックスは、ゴアテックスファブリックスの表地にのみ生地を貼り付けたものとなっています。3層の方が丈夫です。2層は薄い分、しなやかという特徴があります。

また、機能性の面よりも数種類のタイプがあるようです。

「ゴアテックス(R)プロダクト」スタンダード、一般的なゴアテックスです。

「ゴアテックス(R)Pro」は、スタンダードなゴアテックスよりも耐久性と透湿性が高いのが特徴。過酷な状況で使用する方におすすめ。

「ゴアテックス(R)Active」は特に透湿性に特化した、いかに汗が早く抜けるか、ということを一番重視した製品

ちなみに、「ゴアテックス(R)Infinium」という変わり種?もあるそうです。これは防水性は無く透湿性のみのタイプのようです。

実際には、さらにいろんな種類があるようで… まあ一般の人の山登りに使用する道具であれば、スタンダードなゴアテックスを選んでおけば良いのでは? と思います。種類ばかり増えて分かり難いもの…(これはアシックスのジョギングシューズも同じですね…)

良く見るゴアテックスのラベル

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