「崩平山(くえんひらやま)1288m 大分県九重町」

今回は、大分県九重町にある崩平山に登りました。

当初は5月の花のシーズンにて、シャクナゲが咲いている山に行こうかと考えていたのですが、前日まで雨降りの天候だったので、登山道が歩きやすい山と思われる、この山に行先を変更しました。

この山は山頂にTVアンテナ塔が立っているとのこと。このため景色に恵まれているのと、アンテナ塔設置のための荷揚げの道がある=道が歩きやすいと予想しました。

Contents(目次)

「山までのアクセス」

今回は、片道130kmほどなので、往路は一般道で行くことにしました。

前回から、すっかり旅の友? となったGoogle Mapナビで、「高速不使用」にて出てきたルートで行きました。目的地は、やまなみハイウエイの朝日台展望台(レストハウス)です。崩平山は、朝日台展望台に駐車して登ることになります。

Google Mapナビは高性能ですが、欠点の1つが、道を外れても何も言わない事… 前回までスマホをサイドブレーキ辺りに置いて、音声ナビだけで運転していたので、道を外しても分からない事があったので、今回はスマホホルダを購入して設置し、画面が見えるようにしました。

車には後付けで設置した安いカーナビを取り付けていますが、選ぶルートの精度は、もう全くGoogleにはかないませんね… というかGoogleの選ぶ道、「こんな行き方があるのか!」と感動ものです。

アクセスは、関門トンネルをくぐり国道10号線沿いに下り、中津から耶馬渓を抜けて、玖珠を通って行くルートです。予定では3時間と少しでしたが、少し早め(7:40)に朝日台に到着しました。

(google map様様)

「レストハウスが…」

別府と阿蘇をつなぐやまなみハイウエイは、九州では屈指の観光道路です。ここにある朝日台展望台にはレストハウスがあり、ドライブインが数件ありました。私も友人との久住参考やドライブ、家族旅行で何度も立ち寄りました。

ここからの久住の山並みは、本当にいい景色です。

ドライブイン自体はふつうのドライブインですが、何故か? 下関川棚温泉名物の瓦そばが、ここでもメニューにありました。

この思い出深いレストハウスなのですが、今回出かけてみてびっくり! なんとお店の営業をやめていました… 寂しい限りです… (すみません… 登山とは関係ない話なのですが、ちょっと驚きましたので)

(レストハウス… 営業止めていた)

「農道から林道へ」

朝日台から別府方面に数十メートル歩くと右に曲がる農道があり、これを行くとすぐに再度右に曲がり、朝日台のすぐ裏を通る農道に入ります。朝日台レストハウスの裏を通って農道を進むと… えっ! ゲートが閉まってる! もう進めないの?

いやーどうしよう? よく見るとゲートの端は細いロープで結わえてあり、これをほどいてゲートを開くと入れました。ロープを元通り結わえてから、さらに進むと、次のゲートがあり、ここに「千町無田林道」の案内があります。さきほどと同様、ゲートのロープをほどいてゲートを開けて、林道に進みます。

(別府方面に数十m行くと右に曲がる道あり)
(右折後、さらにすぐに右折し農道へ)
(農道を進むとすぐにゲート…)
(ロープをほどき、少しゲートを開けて中へ)
(2つ目のゲートがあり、ここから林道)

「林道を登山口へ」

林道は舗装路-砂利道ですが、車も通れる道なので歩きやすく、林の中を緩やかに高度を上げていきます。新緑の時期なので新緑が綺麗です! ただ残念なのが天候があまり良くない… まあ雨が降らないだけマシですね。

林道を進むと、まずチェーンが張られ施錠されたゲートがあります。まあ歩行者なので、またいで通過します。

さらに進むと、少し本格的なゲートが現われます。右側に脇道があり、どうやらここが登山道と林道の分かれ道のようです。ここが登山口?

(しばし林道歩き)

(しばらく行くとチェーンの施錠ゲート)
(新緑の中を歩く)
(次のゲートと右への分岐)

「登山口から」

林道の分かれ道を右に入ると、小さな手書きの案内板があります。これが無ければ、ちょっと迷うなあ…

(手書きの小さな登山口案内板)

登山道は道幅1.5m前後の道が山頂まで続きます。

この山は山頂にアンテナ塔があるので、林道が山頂まで続いていると思っていましたが、違いました。山頂へは、この1.5m幅の、くりぬかれたような道が続いています。

さすがにこの道では、車は走れそうにない… その昔、アンテナ塔を建てるために、どうやって荷揚げしたのかなあ? 小さめのキャタピラーの荷揚げ車みたいなのがあって、それで荷揚げしたのかも… あるきながら想像が膨らみます。

新緑の頃なので、綺麗な新緑がずっと続きます。良い景色です。でも天候がいまいちなので、画像的には良い写真が撮れていない…

(道幅はずっと同じ)
(綺麗な新緑)

「植生」

林道に入ると、杉林と雑木林が交互に現れ、雑木林が多くなります。

山頂手前になると、熊笹が現われます。

杉林では新緑は味わえず、この山は雑木林が多く、新緑が堪能できます。

「九重の黒土」

山行への下準備でネットで情報収取している際、九重山域は黒っぽい土が多いと書いてありました。この土は黒っぽい色で滑りやすい特徴があります。

確かに、九重山域も黒岳や大船山の辺りは、黒っぽい土だったような…

この崩平山も黒土の部分が多いですね。ずっと黒い土が続くわけではなく、土色の地肌の部分も混じります。そしてこの黒土、雨の後は滑りやすいですね。でも前日まで雨でしたが、水は捌けており、道が悪いということはありませんでした。

(確かに黒土が多い)

「赤いコガネムシ」

赤いコガネムシが地面を歩いていました。私は初めて見ました。

帰宅後に調べたら、「オオセンチコガネ」というコガネムシでした。

(オオセンチコガネ)

「いざ、山頂へ」

山頂までの道は、単調ではないけれども大きな緩急もなく、リズムよく山頂まで登れます。

山頂直前より植生がススキ、熊笹に代わり、すぐに山頂となります。

アンテナ塔が5~6本立っています。なので山頂は開けており、山頂を示す看板もあります。

あいにくの天候なので、残念ながら景色には恵まれず… ここは晴れていたら、九重山群の景色が最高だっただろうなあ… まあ仕方ない。

(ガスで山並みがおぼろげ…)

山頂からの景色は360度とまでは行きませんが、久住山方面は良く見えるはずです。ガスがかかっていましたが、山影はしっかり見えました。あ~あ、もう少し晴れて欲しかったなあ…

山頂からはライセンスフリー無線機で少し時間を費やしてから、下山の途につきました。

「花は少ないのかも」

この山は、それほど花景色には恵まれていない様で、木に咲く花は、山頂付近に桜の木が1本ありましたが、他には見つけられませんでした。

私は山歩きしていて、花が咲いているのを見るのは大好きですが、花の名前までは覚えられず… 花の名前は良く分かりません。

木に咲く花が無かった代わりに、地面にひっそり咲いている花に目を向けると、意外と幾つかの花が見つけられました。気付かなければ踏んでしまうような花ですが、近づいてよく見ると、高山植物に通じる可憐さがあるような気がします。

「下山」

下山は元の道を下ります。歩きやすい道なので、変化は比較的少ないのですが、新緑は堪能できました。個人的には紅葉よりも新緑の頃の山が好きです。

「崩平山について」

朝日台から山頂まで、私の足では65分でした。

恐らく登山客は少ないと思われ、標識等も少なかったです。ただ道は分かりやすいので、迷うことは無いと思います。

ただ、Yamap、ヤマレコのスマホアプリでは、この山は収載されていませんでした。Yamapはかなりの収載数を誇りますが、残念ながら収載されておらず、登山客が少ない事が窺われます。

でも、晴れていれば山頂からの九重の山並みは、かなり期待できる山です。秋頃に登るのが良さそうですね。

(イノシシのヌタ場と思われる)

「ガイドブックとの差異」

いつもの通り、文県登山ガイド「大分県の山」で行先を選んだ山です。

私の本は、99年第5刷にて、もう20年以上前に発行された本なので、若干情報が異なっています。

ガイドブックには、千町無田林道の途中、ゲートまで車で上がれると記載されています。私は最初から朝日台から歩く予定だったので支障ありませんでしたが、朝日台から農道に入るとすぐにゲートがあり、車は入れません。まあ、細いロープで結んであるだけなので、ほどいてゲートを開ければ、ガイドブックの通り林道途中までは車で上がれますが、朝日台の無料駐車場から歩いても大した時間はかからないので、朝日台に車を停めてから登ることをお勧め致します。

「そしてコロナ禍…」

本日現在(20.5.4)、コロナ禍の真っ最中にて、非常事態宣言が出されています。5月末まで宣言が延長される模様。

外出自粛が叫ばれている中、山登りも自粛すべきという論調と、山登りは問題無いのではという意見もあります。

私は、人と出会わないマイナーな山なら問題無いという考えですが、意見の1つに、山行に伴うケガで、医療に不要な負担を掛けるのは避けるべきであるというものがありました。確かに、この意見は傾聴すべきものです。

コロナは長期戦と予想している私は、注意力を持続させるためにも、息抜きや運動が大事とも思っており、人と会わない山行は続ける予定ですが、配慮すべき点として、ケガをして医療機関に負担を掛けない事を念頭に置くことにしました。なので、歩きやすい道、転倒リスクの少ない山を選んで登ろうと思います。

今回の山行は、狙い通り歩きやすい道で、山行中、誰一人会いませんでした。下山中、小枝を踏んで足を取られ、尻もちを1回つきましたが、歩くのが下手な私は、下山中数回、尻もちをつくのが普通なので、全く問題無し。

早くコロナが終息しますように…

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